元ソフトバンクの近田怜王氏、出向で京大野球部の助監督に就任

 元ソフトバンクの投手でJR西日本社員の近田怜王氏(30)が28日、9月1日付で京都大学硬式野球部に出向し、助監督に就任することが分かった。

 近田氏は高校時代、報徳学園のエースとして春夏合わせて3度甲子園に出場。08年ドラフト3位でソフトバンクに入団し、退団後はJR西日本に入社していた。

 近田氏は現役引退後、17年から同野球部にボランティアでコーチとして指導にあたっていた。昨秋のリーグ戦で収めた初の4位という成績にも貢献。地域貢献活動の一環として認められたことで、今回の決定に至った。

 この日、大阪市内での関西学生野球連盟の監督会議に出席した京大・青木孝守監督は、近田氏の助監督就任に関して「コーチという肩書きよりは助監督としてグラウンド全体を見て欲しいというのがあって。部員も増えて(101人)、3チームぐらいに分けて動かないといけないので、権限を強くする意味で助監督という名称で。出向という形で来てもらうので京都大学の職員ではないので。野球部の指導を京大で研修するということで」と説明した。

 これまではボランティアということで、指導は週に1、2度に限られていたという。ただ助監督に就任したこともあり、青木監督は「(今後は)フルタイムで。完全に野球部に張り付いてもらえるので。今までは週に1、2回しか来れないので(投手であれば)フォームをいじったりとかもしにくいじゃないですか。それが毎日いてくれるとね。選手にとっても非常にいいこと。期間は2、3年という感じで私はとらえています」と喜んだ。

 所属する関西学生野球連盟は9月5日に開幕。京大は9月12日の関大戦が初戦だが、新型コロナウイルスの影響で7月21日から活動を停止していた中、26日に練習を再開したばかり。難しい調整を強いられるが、青木監督は「ピッチャーは小刻みにつないでいくリレーで」という戦い方を想定しているだけに、近田氏の手腕にもより期待がかかる。

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