「高校野球交流試合、履正社１０－１星稜」（１５日、甲子園球場）

　注目の一戦で昨夏のリベンジとはならず、大差での敗戦にも、星稜・林和成監督（４５）は選手の粘りを称えた。「最後まで『必笑』を貫くぞ、ということでベンチからもよく声が出ていましたし。そういう声を聞くとジーンとする場面もありました」とすがすがしい表情を見せていた。

　初回に２点、二回に６点を失う苦しい展開にも、逆転を目指して最後まで戦い抜いた。「昨年の借りではないですが、昨年のようないいゲームをして勝たせてあげたいなと思っていました。点差は開いていましたが、うちらしい野球はできたかなと」。粘り強い姿勢で星稜らしさを示せた。

　昨夏の決勝で４番を打っていた主将の内山壮真捕手（３年）は、４打数無安打という悔しい結果に終わった。試合後は「後輩たちに履正社に勝ってほしい」とリベンジの思いを託し、自身は「一つ上のステージを目指したい」とプロ志望届を出す方向。高校野球に別れを告げ、次のステップへと進んでいく。