天理・達“奈良のダルビッシュ”1回2K圧巻聖地デビュー ドラフト候補に名乗り!

 「高校野球交流試合、広島新庄4-2天理」(11日、甲子園球場)

 3試合が行われ、第1試合では無限の可能性を感じさせる未完の大器が“全国デビュー”を果たした。天理の身長193センチの2年生右腕、達孝太投手が九回に2番手で登板。2奪三振で三者凡退の堂々たる投球を披露した。試合は2-4で広島新庄に敗れたが、成長途上の『奈良のダルビッシュ』が聖地での13球で来秋のドラフト候補に名乗りを挙げた。

 勝利には結びつかなかったが甲子園という最高の舞台で投げたことに意味がある。「甲子園でこういうピッチングができたことは、いい自信になりました」。先輩たちの思いを背負ってマウンドに上がった2年生の達が、広島新庄打線を3人でピシャリと抑え、大器の片りんを見せつけた。

 「3年生とのラストゲームなので、貢献できるようにと思って投げました。いつも通りのピッチングをすれば抑えられると思った。(甲子園のマウンドは)投げやすかったです」

 圧巻の聖地デビューは、2点ビハインドの九回だった。八回まで力投を続けたエース・庭野夢叶(むうと)投手(3年)から「楽しめ」と背中を押され、マウンドへ。自分が抑えたら最後に取り返してくれる-。そう信じて、渾身(こんしん)の13球を投じた。

 先頭から右飛、見逃し三振で簡単に2死を奪うと、最後は「一番自信がある」というスライダーで、この日2安打していた6番・明光を空振り三振に斬った。3球目には自己最速タイの143キロをマークするなど、193センチから投げ込まれる角度ある直球と変化球で相手を圧倒した。

 公式戦初先発を任された昨秋の近畿大会決勝では、大阪桐蔭を七回まで1失点に抑える好投を披露。「打たれると思っていたので自信になった」と全国屈指の強豪校に勝った経験も力になった。

 スラッとした長身に端正な顔つきで投げる姿は、かつて甲子園を沸かせた高校時代のダルビッシュをほうふつとさせる。現に憧れの人は「ダルビッシュさんです」という達。心技体ともまだまだ成長途上で、素質は十二分だ。「卒業までに155キロを出して、最終的にはプロにいきたい」と意気込む右腕。大きな夢を持つ『奈良のダルビッシュ』が、エースとしての力を身につけ、来年も必ずこの場所に戻ってくる。

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