【藤田平氏の眼】1点差に迫られても慌てない横綱相撲の巨人
「阪神2-7巨人」(4日、甲子園球場)
巨人が敵地・甲子園で阪神に快勝し、貯金11とした。デイリースポーツ評論家・藤田平氏(72)が首位を独走する原巨人の強さに迫った。
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まだシーズン序盤ながら、2位以下を引き離していることもあるんだろうけど、巨人の野球はさながら横綱相撲だった。連敗さえしなきゃいいという雰囲気がすごく見える。サンズの2ランで1点差に迫られた六回でも、ベンチに全く慌てた雰囲気がなかった。点を取られたのなら、取り返しましょうかという余裕さえ感じた。
八回に阪神の守備が乱れて4点を奪ったシーンなんかでも、先頭の北村が安打で出たら代走に増田大を送り込む適材適所の采配。無死一、二塁で坂本が犠打を失敗(見逃しとファウル)したら、今度はランエンドヒットでかき回して、投ゴロを処理した馬場の野選と二塁悪送球を誘い出した。
巨人の選手の顔を見てると、すごくイキイキした感じを受ける。これは原監督の適材適所の采配が光っている証拠だし、監督の期待になんとしてでも応えようというやりがいを感じながらプレーしているからだと思う。