巨人 専門家の見解「感染させるリスクは高くないと推察」坂本と大城の陽性判定は微量
巨人は3日、坂本勇人内野手(31)、大城卓三捕手(27)が新型コロナウイルスの感染有無を調べるPCR検査で陽性と判定されたと発表した。
プロ野球とJリーグ提携して立ち上げた「新型コロナ対策会議」の専門家チーム座長・賀来満夫氏(東北医科薬科大学特任教授)は「抗体検査でIgG抗体が確認されていることから、2名の選手とも感染から回復して、かなりの時間がたったと思われる。よって他人に感染させるリスクは高くないと推察されるが、感染防止に努めるという判断に立って練習試合を中止し、濃厚接触者を特定してPCR検査を実施するという慎重な判断は支持したい」とコメントした。
また、専門家チームメンバーで政府の専門家会議の委員も務める舘田一博氏(東邦大医学部教授)は「PCR検査からはウイルスの遺伝子量がかなり少ないと考えられる。一方で念には念を入れて入院待機させるという球団の判断は妥当。今回の検査によって抗体検査をウイルス・キャリアーのスクリーニングに応用できる可能性が示唆された。抗体検査でスクリーニングし、陽性者に対してPCR検査を実施するという対応も考えて良いのではないか」とした。
球団によると、ふたりの陽性は5月29日~31日まで、希望者218人に行った抗体検査で判明。現在、2名の選手との濃厚接触者について管轄の保健所が特定を急いでいるが、球団は特定前に「1メートル以内で15分以上会話した者」を中心に、念のため幅広く検査を受ける必要がある26名は3日夕方にPCR検査を実施。それ以外の1軍の選手、監督、コーチなどは4日午前中に検査する。
2選手のコロナウイルスの遺伝子量は微量で正常値ぎりぎりの「微陽性」という。回復を示す抗体もあり、感染後すでに時間がたっているとみられるという。このため、ふたりは入院したが、管轄の保健所の指導に従い、PCR検査で陰性が確認でき次第、早期にチーム合流を目指すという。
3日に予定されていた西武との練習試合は急きょ中止が発表されていた。