プロ野球開幕が白紙 再延期決定!早くて5月下旬 143試合の削減を検討

 日本野球機構(NPB)は3日、都内で臨時の12球団代表者会議を開き、目標としていた24日の開幕を断念し、代替の開幕日を白紙とすることを決めた。会見した斉藤惇コミッショナー(80)は、新たな開幕を今月下旬から5月上旬にかけて決定する意向を示した。また、レギュラーシーズン143試合の削減も検討。今季日程は大きな練り直しを迫られることとなった。

 猛威を振るうコロナ禍。プロ野球界は、開幕日を決められない前代未聞の事態に陥った。当初の3月20日開幕から最短4月10日、そして同24日と目標を設定してきたが、この日の会議では「白紙」とすることを決定。会見で斉藤コミッショナーは、苦渋の表情で口を開いた。

 「現在の感染の状況は厳しくなってきていて、(4月24日の)開幕は難しいなと。状況は非常に流動的ということもあり、本日のこの時点で、開幕日を設定するのは困難であると判断した」

 3月23日の同会議後、状況の改善を前提に今月24日の開幕を目指すことを決めた。だが、その希望は砕かれた。3月下旬から東京圏では感染者が急増し、多くの自治体が外出自粛要請に舵を切った。また、感染は選手にもおよび、複数の球団が活動を休止に。開幕を目指すにはほど遠い状況となっている。

 斉藤コミッショナーは新たな開幕日について「4月下旬から5月中旬に決められないかなと考えている」と話した。開幕日決定後の選手の準備期間を考えれば、予想される開幕は早くても5月下旬。現時点で日程を12月までずらす可能性はなく、公式戦143試合の削減は避けられない見通しとなった。

 試合数削減の可能性は各球団も受け止めており、会議に出席したヤクルト・衣笠社長は「143試合は実質的に難しい」と見解を示した。今後は交流戦やクライマックスシリーズの開催方法なども検討課題となる。また、試合数削減に伴うFA日数などの特例ルールの考案、策定についても協議されることになり、課題は山積する。

 開幕日が決まっても不安は消えない。国内の状況によっては無観客試合を強いられる可能性もある。前を向くにはあまりにも厳しい。それでも斉藤コミッショナーは「来たるべき開幕の際には、国民に元気や勇気を与えられるように、球界一丸となって前進していきたい」と力を込めた。最善策への知恵を絞りつつ、好転をひたすら待つ。

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