新型コロナ受け4日に選抜大会開催の可否協議 過去2度の開催協議は復興の励ましのため開催

 日本高野連は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4日に大阪市内で第92回選抜高校野球大会の運営委員会を開き、19日に甲子園で開幕を予定している選抜大会開催の可否などを協議する。1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災の影響を受け開催の可否を検討したが、両年とも開催を決定した。今回のウイルス感染拡大への影響と事情は異なるものの、両年ともに主催者は慎重に決議した。

 2011年3月に開催された選抜大会開催の可否を決める臨時運営委員会では、奥島孝康高野連会長が「被災地の出場校が出場の意向を示しており、ほかの地域の学校も被災地をサポートする心が強いことを考慮、全会一致で決定した」と開催を決めた。

 入場行進をやめて開会式を短くし、鳴り物応援を禁止するなど華美な演出を控えて開催。「がんばろう!日本」をスローガンに掲げ被災者、救援、復旧に携わる人々へメッセージを送った。

 第1回選抜大会は関東大震災の翌年、人々を励ますために始まった。阪神・淡路大震災のあった95年は牧野直隆高野連会長が「われわれ高校野球の真価を問われる大会でもある。いくらかでも地元の復興に寄与していく努力を」と訴え、復興祈念大会として開催した。95年、11年はいずれも復興の励まし、希望を持つための大会だった。

 11年は福島原発事故の被害状況が予断を許さない状況だったため、大会中でも関西地区に放射能汚染の危険性が出た場合は中止する可能性も示していたが、無事大会を終了することができた。

 ただ、今回は95年、11年と事情が違う。安倍晋三首相が全国の小中高など一斉の臨時休校にするよう要請し、文部科学省が各都道府県教育委員会などに正式に要請。臨時休校が全国で始まっている。現在も新たなウイルス感染者が出る中で2日にはラグビーの全国高校選抜大会の中止が発表されたばかり。運営委員会では無観客開催を含め開催の可否には慎重な議論が必要となりそうだ。

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