走る履正社で夏春連覇だ 関本Jr.勇輔主将「打つことだけでは勝てない」

 「選抜高校野球・選考委員会」(24日、オーバルホール)

 第92回選抜高校野球大会(3月13日抽選、同19日開幕・甲子園)の出場32校を決める選考委員会が24日、大阪市内で行われ、履正社(大阪)の2年連続9度目の出場が決まった。履正社は昨夏に全国優勝を果たしたものの、現状に甘んじることなく、新たに走塁面のコーチを招くことで強化を図り、史上5校目、関西では初の「夏春連覇」に挑む。また、大阪からは、大阪桐蔭も2年ぶり11度目となる出場を決め、2年ぶりVを目指す。

 強打の伝統は色濃く残っていても、そこにとどまらない。現状維持は停滞とばかりに、夏の王者がバージョンアップを図っていた。岡田龍生監督(58)は昨年以上に走塁面を強化し、史上5校目で関西初の「夏春連覇」を見据える。「秘策」をこう明かした。

 「夏に優勝させていただいて、それで(満足)となるとそこで止まる。いろいろなものを取り入れてやってます。陸上専門の方に来ていただいて、走り方とか、走るためのトレーニングとかを指導してもらってます」

 昨夏の全国優勝は、星稜の奥川(ヤクルト)を決勝で打ち砕いたような打力に注目が集まった中、盗塁数は意外にもゼロ。そこにメスを入れた。昨年12月に、大経大陸上部でコーチを務める九鬼靖太氏を招き、走り方の指導を受けた。今後もあと2度、指導を受ける予定で、元阪神の関本賢太郎氏の長男で主将の関本勇輔捕手(2年)も前向きにとらえていた。

 「基本の走り方を教わりました。その走り方をするには、どこを鍛えればいいかとか。打つことだけでは勝てないので足を絡めた攻撃もしたい」と関本。新チームになってから、公式戦11試合のチーム打率は・425で本塁打12本と、打線は強力。そこにさらに走力が加われば、攻撃力も増すというものだ。

 他にもビジョントレーニングなどで「目」も鍛えるなど、さまざまな角度から刺激を加え、強化を図る日々。関本が「(重圧は)新チームが始まった時は多少感じていましたが、自分たちは違った色を出していきたい」と話すように、昨夏のチームと違うスタイルが、大きな武器となる。

 岡田監督も「『夏春連覇』には全国で履正社しかチャレンジできないので、それに向かってがんばりたい」と力を込めた。頂点に立っても、チャレンジ精神は失わない。偉業に挑む王者に、スキはない。

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