オリックス・吉田正、室伏直伝ハンマー打法で「全部」タイ獲ル

 オリックス・吉田正尚外野手(26)が24日、都内にある東京医科歯科大で自主トレを公開。同大で教授を務めるアテネ五輪陸上男子ハンマー投げ金メダリスト・室伏広治氏(45)に、4年連続となる指導を受けた。今季の目標にチームのAクラスとタイトル獲得を挙げ「取れるものは全部取りたい」と04年のダイエー・松中以来の三冠王を狙う。

 マッチョマンで知られる吉田正も苦悶(くもん)の表情を浮かべた。

 重さ10キロのハンマーを、体の向きを固定した状態で高々と振り上げ、タイヤがあると想定したところまで振り下ろして止める。室伏教授自らが考案したトレーニング『エアハンマー』に思わずうなる。ほかに紙風船をつぶさずに動くなどのメニューをこなした。

 「充実した日々を過ごしています。今季は僕が入ってから一度もないAクラスが目標。僕自身がチームを引っ張っていけたら。個人的にはキャリアハイでタイトルを取りたい」

 プロ5年目。昨季は2年連続の全試合出場で打率・322、29本塁打、85打点だった。打率、出塁率でトップ争いに加わったが2位に終わり、ここまでタイトルとは無縁だ。今季は打率、本塁打、打点などすべてを狙っていくという。

 「全部取りたい。どれかというのはない。本当に全部取りたい。全部がチームの勝利に直結するので」

 今月、阪神・糸井らと沖縄で合同自主トレを行った。キャンプインを前に万全の状態にあるからこそ、言葉に自信があふれた。

 夏には東京五輪も行われる。「まず選ばれないと。選んでもらえるような数字を出すしかない」。金メダリストからの教えを糧に、最高のシーズンにしてみせる。

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