履正社4戦連続2桁安打で逆転、初4強 4番・井上、走者一掃二塁打含む4打点

 「全国高校野球選手権・準々決勝、履正社7-3関東第一」(18日、甲子園球場)

 準々決勝4試合が行われ、履正社が4戦連続2桁安打の猛打で初の4強進出を決めた。プロ注目の井上広大外野手(3年)は2安打4打点の活躍。20日の準決勝は履正社-明石商、中京学院大中京-星稜の組み合わせで行われ、4校とも春夏通じて初の優勝を目指す。

 二塁上で高々と右拳を突き上げた。貫禄すら漂う主砲の姿だ。「ランナーがいる時に返せたらいい」。勝負どころで試合の流れを引き寄せる2安打4打点。初の4強入りを決めた履正社の中心は、やはり井上だった。

 五回に逆転に成功し、1点リードで迎えた六回2死満塁。初球の直球を力みなく左翼線にはじき返した。初回の中前適時打に続く、走者一掃の適時二塁打。「満塁だし、ストライクを必ず取りに来る。初球から思い切って振っていけば結果が出ると思った」と、狙い済まして仕留めた。

 苦い記憶を教訓にした。初戦敗退した今春センバツまでは、好機で甘い球を見逃した後の凡退が多かった。「迷惑をかけてきた。最後の夏は思い切っていこう」と、意識改革を図ってきた。

 手本とする存在もある。「必ずランナーを返していた」という2学年上の先輩・安田尚憲(現ロッテ)。在学時の助言を胸に刻み、練習では逆方向への長打にこだわってきた。履正社の4番像は「必ず回ってくる、そのチャンスを生かせる」。今大会は11打点。広陵・中村奨成(現広島)の大会記録にあと6に迫ったことには「あまり記録はわからないので」と苦笑いだが、勝負強さは理想に近づきつつある。

 打線は4戦連続の2桁安打。ナインの好調維持にひと役買っているのが、アロママッサージだ。井上も17日の試合後に30分、心地よい香りとほぐしに身を委ねた。「リラックス効果もあって、好きです」。安眠効果もバッチリで、気持ちよく快音を奏でた。

 岡田龍生監督(58)も「いいところで打ってくれた。4番の仕事をしてくれた」と称賛する働き。明石商との準決勝へ、頼れる主砲は「向こうのエースは2年生。負けたら情けない。何とか打ち崩せたら」と力を込めた。悲願の頂点まで、止まらず打ちまくる。

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