楽天・美馬「やっちゃうんじゃないかと…」完全試合九回で逃しお立ち台で苦笑い
「楽天5-1ソフトバンク」(19日、楽天生命パーク宮城)
惜しくも九回に完全試合を逃したものの、完投で6勝目を挙げた楽天の先発・美馬学投手がお立ち台で緊迫の投球を振り返った。
八回までを打者24人連続で打ち取り、残すは3人。九回は明らかに球場を緊張した空気が覆う中、ここまで抜群の制球を誇ってきた美馬がわずかに乱れた。先頭の明石に対して四球を出し、完全試合がなくなると、続く代打・栗原に左前打を許してノーヒットノーランも消滅した。
併殺をはさんで2死をとったが、上林には右越えに適時三塁打を打たれた。2季ぶりの完封もならなかったが、ここで反撃を断って完投で6勝目を挙げた。
ヒーローインタビューで大記録が目前に迫る心境を「やっちゃうんじゃないかなと思ったんですけど…」と苦笑いしながら振り返った美馬。緊迫したムードが重圧にもなったようだが、応援してくれたファンには最大限の感謝をしていた。
打線は五回に茂木の10号ソロ、銀次の2点適時二塁打などで4点を奪い美馬を援護した。
なお、NPB最後の完全試合は1994年に槙原寛己(巨人)が広島戦で達成したもの。過去15人(15度)が達成している。四死球も失策も許されない難しい記録であることがあらためて分かる。