ピッチャーで勇姿の桑田氏、降板時にマウンド整備「野球界の課題」 打席ではヤジ受ける

試合後のミーティングであいさつするPL学園・桑田真澄(中央)=みなと堺グリーン広場硬式野球場(撮影・佐藤厚)
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 「マスターズ甲子園2019 大阪府予選2回戦・PL学園14ー9春日丘」(12日・みなと堺グリーン球場)

 PL学園が昨年の大阪王者を下して8強進出を決めた。PL学園OB会長で、現役時代は巨人などで活躍した桑田真澄氏(51)は、「4番・投手」でのスタメンで今予選初出場。投げては1回2安打1失点で、二回からは遊撃の守備に入り、打っては初回に野選を誘って打点を記録したが、安打はなかった。プロの舞台ではないところでの、思わぬ「苦しみ」が待っていた。

 「マウンドに対応できなくて、ストライクが入らず久しぶりに苦労しました。僕は、ずば抜けたピッチャーじゃないので、総合力で戦うピッチャーなので。けん制入れたり打たせて取るとかをやりながら、何とかピンチを切り抜けられたんじゃないかなと思います」

 初回表、多くの観客が見守る中、「ピッチャー・桑田君」のアナウンスと共にまっさらなマウンドに上がったが…。「僕、長年プロ野球でやってましたので。ビシッときれいなところでね。ビックリしました」。整備されておらず、かなり感触の悪いマウンドに対応しきれず、先頭から四球を与えてしまった。

 無死一塁からの2番打者の場面では「(けん制は)体が自然と動いてしまって。僕も『あれっ』て感じで」と華麗なけん制で一走をアウトに仕留めたが、その後2安打を許して1失点。「球場が悪いとかではなく、こういう経験もマスターズならではなので」と振り返ったが、野球界を思うからこその提言も忘れなかった。

 「僕はどのレベルでの大会、試合でもできるだけ環境は整えてあげたいなと思って。その辺りも野球界が取り組んでいかないと。マウンドはピッチャーの命ですから。仕事場ですから。マウンドを良くしないといいピッチャーも育たないので。野球界の課題ですね」

 試合後には丁寧にマウンドを慣らす場面もあったが「整備したのも次に投げるピッチャーが少しでもいい状態で投げられるように」という思いからのこと。さらに想定外?の事態は2度の打席でも起こった。内角を厳しく攻められる場面が目立った中、そこでは相手ベンチから「内角見えてないよ!」といった、桑田氏を相手にしたまさかのヤジ?も飛ばされていた。

 次回、準々決勝は6月30日の予定。桑田氏も出場する可能性はあり「(昨年の王者相手に)そういうチームに勝てたことは自信につながる」と次を見据えていた。

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