中日ドラ1根尾「振っていけた」 プロ初実戦は1打数無安打1四球
「教育リーグ、阪神6-3中日」(9日、鳴尾浜球場)
中日のドラフト1位・根尾昂内野手(18)=大阪桐蔭=が9日、春季教育リーグ阪神戦(鳴尾浜)に「6番・指名打者」で先発出場。1打数無安打1四球と快音は響かなかったが、首脳陣は積極性を高く評価した。開幕投手が内定している阪神のランディ・メッセンジャー投手(37)は根尾を無安打に抑えるなど前回登板から修正し、5回1失点。本番へ調子を上げてきた。
物語のようにうまくはいかなかったが、すがすがしい表情で確かな一歩を刻み込んだ。竜党だけでなく球界のファンが待ち望んだ根尾のデビュー戦は、1打数無安打1四球。それでも「一球も無駄にしない気持ちで打席に入りました。打ち損じはありましたが、振っていけた感覚はありました」と振り返った。
記念すべき“プロ初打席”は二回2死だ。相手はメッセンジャー。2ボールから139キロをファウル、続く126キロスライダーに空振りすると、最後は142キロ真っすぐを空振り…。結果は三振でも、ストライクはすべて振った。
「経験したことない角度からボールが来た」。こう振り返ったメッセンジャーとの対戦だが五回無死二塁での第2打席でも姿勢は変わらない。結果はカウント3-1から四球だったが、ストライクゾーンにきた2ボールからのストライクはフルスイングでファウル。百戦錬磨のエースに一歩も引かなかった。
予定の2打席を終えて結果は出なかったが「あれだけ振れたなら十分。試合の雰囲気も味わえたからね」と小笠原2軍監督。「次に生かしていきたいですし、まだまだ自分のレベルを上げていきたい」と話した根尾は10日の同カードで守備にも就く予定。虎のエースに借りを返す日はそう遠くはないはずだ。