呉 2年ぶり2度目センバツ 豪雨被災地「感謝の気持ちを忘れずに」

センバツ出場が決まり喜ぶ呉ナイン
3枚

 「選抜高校野球・選考委員会」(25日、大阪・オーバルホール)

 広島から広陵と呉のの2校が選ばれた。昨秋の中国大会優勝の広陵は6年ぶり24回目の出場。中国大会4強の呉は2年ぶり2度目の出場となった。

 広陵の選出が確実なため、地域性を考えると呉の出場は微妙だったが、広島県大会決勝で広陵に惜敗、中国大会準決勝でも米子東(鳥取)に延長十三回タイブレークで惜敗という粘り強い戦いが評価された。校庭で行われた伝達式では思わず涙ぐむ選手もいた。

 ナインにとっては地元へ感謝と元気を届ける甲子園でもある。昨夏の西日本豪雨では呉市も大きな被害が出た。学校周辺も約2週間断水。練習もままならず、寮で暮らす選手も不自由な生活をしいられる中、保護者や地域の人から飲み物やおにぎりが届けられた。選手が被災地に入り、土砂運びなどのボランティア活動をした時には逆に被災者から「頑張って甲子園を目指せ!」と激励を受けた。

 上垣内俊早主将(2年)は「多くの人に助けてもらったので、甲子園では感謝の気持ちを忘れずにプレーしたい」と力を込めた。

 春夏通じて甲子園初出場となった2年前のセンバツでは初戦で至学館(愛知)から延長戦の末に初勝利を挙げ、2回戦も強豪・履正社(大阪)相手に0-1と大善戦した。

 今年も前回と同じ守りのチーム。中村信彦監督(64)は「投手を中心にしっかり守ってムダな点を与えない。そこをセンバツまでにもう一度鍛えていきたい。いつも応援してくれる地元の人のためにも2年前を越えたい」と決意を語った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス