ソフトバンクの甲斐拓也捕手（２６）が２６日、２度目の契約交渉に臨み２５００万増の年俸６５００万円で更改した。前回交渉から数百万円の上積みを勝ち取ったが、年俸査定では打撃成績の比重が大きいことを痛感。日本シリーズで６連続盗塁阻止の新記録を樹立してＭＶＰに輝き「甲斐キャノン」の異名を広げた強肩捕手は打撃面の強化を誓った。

　会見で３度も同じ言葉を口にした。「打たないと」。今季は打率・２１３、７本塁打、３７打点。守備は高い評価を受けたが、査定での打撃の重要性を痛感して本音が出た。「春のキャンプで王会長から『打たないと金にならない』と言われたこと（の意味）が分かった。打たないといけない」とかみしめた。

　自己最多の１３３試合に出場したが、捕手としてのフル出場は３８試合。課題の打撃を改善すれば、代打を送られる機会も減る。「バットで投手を助けられたら、自分も楽になる」。来年１月に初めて沖縄で行う自主トレでは例年以上にバットを振り込む予定だ。