巨人・岡本和真内野手（２２）が都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、１２００万円から球団史上最高の昇給率となる５６７％アップの８０００万円でサインした。４年目の今季は全試合で先発出場。６月から第８９代４番を務め、プロ野球史上最年少の「打率３割、３０本塁打、１００打点」を記録した。原監督を迎えて王座奪回を目指す来季の命運を、若き主砲が担う。（金額は推定）

　無数のフラッシュを浴びた岡本は驚きながらも、満面の笑みを浮かべた。１２００万円から６８００万増の８０００万円で一発サイン。昇給率は球団史上最高の５６７％に「今年に関しては文句のつけようがないと言っていただいた。すごい最大限の評価をしていただきました」と喜びを隠しきれなかった。

　開幕から全試合スタメン。６月２日のオリックス戦から第８９代４番を託され、最終戦まで担い続けた。打率・３０９、３３本塁打、１００打点で史上最年少の“３割・３０本・１００打点”も達成。活躍が認められ一気に高額所得者となり「税金関係なく、全部貯金します」と笑いを誘った。

　球団からは来季へ向けて「３割、３０本、１００打点は最低ライン。４０本、１２０打点」と期待を受けた。これに対して岡本も「来年からは世間の期待値も変わる。高い所から始まるので恥じないように」とうなずいた。

　見据えるものは優勝、日本一。４番が打てば勝利へつながる。「もっともっと勝負どころで打てるように」。毎年キャリアハイの更新を理想に掲げるだけに、経験を糧に来季はさらなる成長曲線を描く。

　最後に野球界の未来への思いを口にした。先日、菅野が口にした“１０億円プレーヤー”誕生の可能性に「ＹｏｕＴｕｂｅｒとかに子供がなりたいのは、金額を多少見ているわけで…」とした上で「野球も子供が見てこんなもらえるんだと。純粋に夢につながると思う。そういうプレーヤーになったら胸を張れるかな」と語った岡本。スケールの大きい選手になって少年たちのハートをわしづかみにする。