今季までソフトバンクで１５年間プレーした城所龍磨外野手（３３）が３０日、ヤフオクドームで現役引退会見を行った。

　城所は０３年ドラフト２位で岐阜・中京高からダイエーに入団。主に勝利目前の守備固めと代走で存在感を放ち、チームに貢献してきた。試合終盤までベンチで出番を待つことから「キドコロ待機中」のキャッチフレーズが定着。球団グッズとなり、それがプリントされたＴシャツをイチローが自主トレで着用して話題になったこともあった。

　１６年の交流戦では打率４割１分５厘、５本塁打、１２打点、６盗塁の活躍でＭＶＰを獲得。そのオフには取得していた国内ＦＡ権を行使せずにソフトバンクと２年契約を結んだ。

　しかし、ここ２年は出場機会が減少。今季は４１試合出場にとどまり、日本一翌日の１１月４日に球団から戦力外通告されていた。その後現役続行を目指してトライアウトを受験したが、オファーがなくユニフォームを脱ぐ決断をした。

　会見で城所は「僕の中で１１月いっぱいで声がかからなければ、と強く決めていた。寂しさはありますが、区切りをつけたので第２の人生も前を向いて頑張っていきたい」と神妙な面持ちで話した。また、会見の最後には松中信彦氏と福田秀平外野手が花束を持って登場。１５年の現役生活を労った。