巨人終戦で、由伸監督が退任「結果が全て」3連敗でエース菅野は登板できず…
「セCSファイナルS・第3戦、広島5-1巨人」(19日、マツダスタジアム)
巨人がなすすべなく敗れ、3連敗で終戦。退任が決まっていた高橋由伸監督のラストゲームとなった。
反攻の力は残っていなかった。先発の今村が三回途中3失点でKO。左腕は「期待に応えられず、悔しいです」とうなだれた。劣勢の展開で、五回には坂本勇の2点適時失策で追加点を献上。攻守で力負け。3連敗を喫し、意地を見せることもできなかった。
高橋監督の戦いも終わった。就任から3年連続でV逸。優勝争いを演じることすらできず、10月初旬に「チームの勝敗の責任は監督が背負うもの」と辞任を表明した。涙する監督の姿に選手は奮起し、CSファーストSでは2連勝でヤクルトを撃破。勢いをつけて敵地に乗り込んだが、王者の壁は厚かった。
CSファーストSでノーヒットノーランの快投を演じたエース菅野は中5日で万全を期して第4戦に登板する予定だったが、マウンドに立つことすらできず。高橋監督が就任し、個の力を押し出して戦ってきたが、エース抜きでは必然ともいえる3連敗だった。
試合後、歓喜に沸く広島ナインを見つめた指揮官。先頭に立って巨人ファンにあいさつに出向き、広島ファンからも拍手を浴びた。敵地にこだまする“由伸コール”を受けながら、グラウンドを去ることになった。
試合後は「広島にはいい戦いができなかった」と語ったが、「振り返っても仕方がない。勝てなかったという結果がすべて。自分なりには精いっぱいやったつもりです」と顔を上げた。
CSで5試合、わずか1安打に終わった岡本については「今日の一本をこれからにつなげてほしい」とエール。広島ファンからも声援を送られ、「去っていく人にはありがたいですね」と感謝した。