金足農・吉田輝星12球団OK プロ志望届提出 阪神など9球団が調査書

 プロで、日本のエースになる。今夏の甲子園で準優勝した金足農・吉田輝星投手(3年)が10日、同校で会見を開きプロ志望を正式に表明した。この日にプロ志望届を提出。「プロの世界に入れるのであればチームは関係ない」と12球団OKの姿勢を明かし、将来的な侍ジャパン入りを目標に掲げた。

 100回記念大会で輝いた甲子園のスターが、プロ挑戦の意思を自らの口から初めて打ち明けた。44社127人の報道陣、20台以上のTVカメラの詰めかけた会見場に、学生服で姿を現すとマイクの前で深々とお辞儀。「たくさんの方々と話し合い、本日午前、プロ志望届を提出いたしました」と丁寧な口調で切り出した。

 幼い頃からの夢を貫いた。当初は八戸学院大への進学を予定していたが、今夏から状況は一変。甲子園での“カナノウフィーバー”や侍ジャパン高校代表の一員として大舞台を駆け抜けた中で、心境は次第に変化していった。

 「プロ野球選手になりたいという思いが一番強かった」。秋田に帰郷後、中泉一豊監督(46)や学校関係者、家族へぶつけた気持ち。並々ならぬ決意は尊重され、憧れの舞台に飛び込んでいくことが決まった。

 プロが厳しい世界だということは十分に理解している。「野球に全力で取り組める場所に行きたい。自分がどのチームに行っても努力しようと思っています」。ただひたすら、成長していく覚悟だ。

 描く将来像は世界を相手に戦える投手だ。9月にU18アジア選手権ではエース格として挑んだが、2敗。「日の丸を初めて背負わせてもらってそのときにいいピッチングがあまりできなかったので、もう一回日の丸を背負って次はそういう場で勝てるピッチャーになりたい」。直近では、20年の東京五輪が控える。並みいる強豪国を封じて、再び列島を沸かせる可能性は十分に秘めている。

 高校生ナンバーワンの大きな決断で、複数球団がドラフト1位候補に挙げるプロ側の動きも一気に加速していく。中泉監督は調査書について問われると、「9球団ぐらいです」と明かした。「1位候補になります」と谷本球団本部長が話していた阪神を含め、今後は各球団との面談が行われる可能性も出てきている。25日のドラフト会議まであと2週間。今夏の主役がどんな運命を迎えるか、注目はますます高まっていく。

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