横浜・板川 軟式魂も悔し、1球に泣く

 「第100回全国高校野球選手権・3回戦、金足農5-4横浜」(17日、甲子園球場)

 1球に泣いた。横浜のエース板川佳矢投手(3年)は、祈るような表情で打球の行方を見つめた。2点リードの八回1死一、二塁。満を持して投じたはずのフォークは落ちず、高めに浮きバックスクリーンへと運ばれた。

 「バッター陣が頑張って点を取ってくれたのに、ここぞというところで1発を浴びてしまった」。勝利まであとアウト5個に迫った正念場で浴びた、悔やみきれない一撃。左腕は唇をかみ締めた。

 反骨心の塊だ。強豪シニア出身の強者たちが集う同校で、板川は数少ない軟式野球出身。「軟式でも通用するんだぞ、というのを見せたいと思ってやってきた」

 1学年下には中学時代にU-15に選ばれた実績を持つ及川雅貴投手(2年)の存在もあり「負けたくないと思ってずっとやってきた」と闘争心を刺激された。173センチと小柄な体から想像もつかない負けん気で「横浜の背番号1」の座を守り続けた。

 卒業後も野球は続け、最終的にプロを目指す。「エースとしてやってきた強い気持ちを、ずっと忘れずにいたい」。高校野球がくれた財産を胸に、次なるステージへ進む。

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