「マイナビオールスターゲーム・第２戦、全セ１－５全パ」（１４日、リブワーク藤崎台球場）

　１２年ぶりのオールスターが終わりました。あらためて雰囲気がいいなと思いました。できることならまた出たいですね。

　先発した第１戦では柳田くんから三振を取れたり、秋山くんと森くんにホームランを打たれたりしました。結果は散々でしたが、個人的にはマウンドに立ててうれしかったですね。

　熊本地震が起きた後の２０１６年７月、リブワーク藤崎台球場に１０００万円の義援金を贈りました。やっぱり野球界に携わる人間として球場が壊れて使えないのは胸が痛い。修復にかかる費用を考えれば本当に微々たるものだったと思うんです。でも、何とか使えるように、少しでも助けになるのであれば、という思いでした。

　練習前に球場を歩いてみました。地震で球場が壊れていたのは写真や映像でしか見たことがなかった。復興はまだ終わっていないんだなと実感しました。本当はホークスにいる時に来たかった。取り壊されるという話もあった中で、プロ野球の試合ができる球場に修復されて、少しでも力になれたとしたらうれしいですね。試合前には熊本県の方からお礼を言われました。

　熊本には右肩の治療でホークス時代に何度も足を運びましたし、知り合いも被害を受けました。地震が起きて何カ月か経ってから、被害に遭ったところがどういう状況なのかを実際見に行きました。近くに行く用があったので、行ける範囲でしたが。本当に被害のひどかったところは見ていないのでしょうけど、それでも家がまだ崩れたままだったのを目の当たりにしました。復興していくのは大変なんだな、と改めて痛感させられました。

　ホークスにいた３年間は試合でまともに投げていませんでした。しかし、九州でもいろんな場所に治療やリハビリに行かせてもらっていたので、九州にお世話になったという意識はものすごく強いですね。これからも何かしらの形で恩返しをしていきたいと思っています。

　ホークスにいた３年間で「楽しみにしてる」と言ってくれたファンの人たちがたくさんいたので、九州、熊本で投げられるところを見せられれば、恩返しの一つになるんじゃないかという気持ちはありました。今回、投げることはかないませんでしたが、オールスターに選ばれて熊本に来られたことは本当にうれしいですし、何かの縁を感じます。熊本、そして九州のみなさんが少しでも明るく、元気になってくれることを願っています。

　明日からドラゴンズは後半戦に入ります。背中の故障もあって中５日、中６日で登板するのは難しい状態でしたが、チームが苦しい時に中５、６日で回れる準備をしていきたいです。今は休み休みではありますが、何とか１年間投げられるようにしたいですね。（中日ドラゴンズ投手）