巨人・内海、感慨1勝 306日ぶり星!斎藤雅樹に並ぶ14年連続勝利

 「巨人4-2阪神」(10日、東京ドーム)

 戦況を見つめる鋭い視線が、満面の笑顔に変わった。今季初登板にして背水の一戦。巨人・内海哲也投手が昨年7月8日以来、306日ぶりの勝利を手にした。5回1/3を2失点。阿部とお立ち台に上がった36歳は「この舞台に帰りたいという強い思いでやってきたので良かったです」と声を弾ませた。

 試合前は「トイレが近かった」と振り返るほど緊張したという左腕。だが、マウンドに上がると「気持ちよかった」と一変した。六回1死一、三塁となったところで降板したが、五回までは三塁も踏ませなかった。「マウンドに上がったら(結果を)考えてなかった」。開き直りに近い心境が好結果を生んだ。

 キャンプから2軍で過ごす日々。心が折れかけたことは「いっぱいありましたよ」。だが、杉内や大竹らジャイアンツ球場で汗を流す仲間の存在で前に進めた。「みんなで戻ろうという気持ちでやってきた」。再び1軍で輝くことを誓い合い、たどり着いたマウンドだった。

 14年連続勝利で斎藤投手総合コーチに並び、阪神戦は通算26勝となった。「素直にうれしいです」と相好を崩し「もっと勝ちたいという欲が出てきた」と先を見据えた。チームは虎を抜き2位に浮上。スタンドから家族が見守る中で、かつてのエースが存在感を示した。

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