「ＤｅＮＡ３－１ヤクルト」（１日、横浜スタジアム）

　とても１９歳とは思えない。勝利の瞬間、ＤｅＮＡ・京山は表情を変えず、ほんの少しだけ頬を緩めて充実感に浸った。プロ初登板初先発で白星をゲット。初のお立ち台でも「すごくいい景色です」と落ち着いて喜びを表現した。

　登板直前には緊張したというが、一回先頭の山田哲を１球で中飛に仕留めてリズムをつかんだ。最速１４６キロの直球、得意のカットボールを駆使して強力打線を料理。５回を５安打１失点と好投を演じた。

　今永、ウィーランド、浜口の先発陣が故障で離脱する中、開幕ローテに抜てきされた２年目の右腕がチームに今季１勝目をもたらした。ラミレス監督は「ここまでやってくれるとは思ってなかった」と驚きの表情を浮かべた。「セルフコントロールもできている」と精神力の強さを絶賛した。

　負けん気も強い。他球団に同期入団した同学年には、寺島（ヤクルト）、才木（阪神）、藤平（楽天）ら好投手がそろうが、京山は「負けたくないですね」とライバル心を燃やす。

　「京山が投げれば、絶対に勝てると皆さんに自信を持ってもらいたい。負けないピッチャーになりたい」。目指すは完全無欠のエース。ＤｅＮＡに頼もしい若武者が出現した。