明徳義塾のエース市川、最速146キロ計測 自己採点「20点」も随所に進化の跡

 「選抜高校野球・2回戦、明徳義塾7-5中央学院」(25日、甲子園球場)

 明徳義塾(高知)が九回2死からの劇的なサヨナラ勝ちで中央学院(千葉)を下し、初戦を突破した。プロ注目のエース右腕・市川悠太投手(3年)は6安打5失点、毎回の11奪三振で完投。自己最速の146キロをマークするなど中盤まで快投を続けたが、2点リードの八回に突如制球を乱して4点を失い、勝ち越しを許した。4番・谷合悠斗外野手(3年)の一発に救われた右腕は「次は完封します」と誓った。

 土壇場で響いた快音に、普段はクールなエースも大喜びだ。4-5の1点ビハインドで迎えた九回。2死一、二塁から4番・谷合がバックスクリーンへ劇的な逆転サヨナラ3ラン。明徳義塾・市川は「甲子園は九回2死からの逆転が多い。アイツなら打ってくれると信じていました」と主砲に感謝した。

 しばらく喜びに浸ったあと、反省の言葉を並べた。快勝ムードが暗転した八回。1死から3四死球を与え満塁のピンチを招くと、相手4番・高鹿に左前2点適時打を許して同点に。さらに四球を出し、7番・西村に勝ち越しの中前2点適時打を浴びた。

 「力が入って体が開いていた。フォームがばらついて、四死球を出してしまった」

制球乱れ4失点

 昨秋の公式戦10試合を1人で投げ抜き、チームを明治神宮大会優勝へ導いた鉄腕エース。甲子園独特の緊張感の中で序盤から快投を続けたが、疲れからか突如コントロールを乱して4点を失った。9回を投げ6安打5失点、11奪三振。142球を要した初戦のマウンドを「20点」と厳しく自己採点した。

 ただ、随所に進化の跡は見せた。二回には自己最速を1キロ更新する146キロをマーク。キレ味を増したスライダーで空振りを奪うシーンも目立った。

 中学時代にダルビッシュ(カブス)の“食トレ”を特集するテレビ番組を見て自身も実践。疲労回復を早めるために炭水化物を多く摂取することを心がけてきた。チーム初のセンバツ制覇を目標に、この春も市川は1人で投げ抜く覚悟だ。3回戦の相手は日本航空石川。「次は崩れず、自分の投球をしたい。次は完封します」。エース右腕は力強く宣言した。

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