英明が四国勢トップで甲子園練習登場 エース黒河「夢の場所」で快投だ

 第90回記念選抜高校野球大会(23日開幕・甲子園)の甲子園練習が18日、スタートした。3年ぶり2回目出場の英明(香川)が四国勢のトップで登場。センバツ初勝利を目指すナインは、ノックや打撃練習で軽快な動きを披露し、入念に聖地の感触を確かめた。2年生エースの黒河竜司投手は憧れのマウンドから38球を投げ、「勝ち続けたい」と誓った。

 憧れの舞台を満喫した。チームがノックと打撃練習を終えると、30分間の練習の最後にエース・黒河がマウンドに上がる。伸びのある直球に得意のフォークなど変化球を交えて38球。2年生右腕は気持ちよさそうに腕を振った。

 「夢の場所。小さいころからここで投げたいと思っていた。球場に囲まれている感じがすごい。ホームベースが近く感じて、投げやすかった」

 昨秋は香川大会から四国大会決勝までの8試合を1人で投げ抜いた。この日もマウンドから投げたのは黒河だけ。香川智彦監督(60)が「黒河1人。ほかは考えていない」と語るように、2年生ながら絶対的エースとしてチームの信頼を得ている。

 一方、初戦(第1日第2試合)の相手に決まった国学院栃木は、3投手が短いイニングを投げ分ける継投策が特徴だ。ビデオによる分析はこれからだが「今まで戦ったことがないタイプのチーム。楽しみ」と黒河は目を輝かせる。

 冬場は制球力と変化球のレベルアップをテーマに掲げ、筋力トレーニングで下半身を強化した。8日に対外試合が解禁されて以降、九州遠征などで登板を重ね「秋に比べて、変化球のキレとスピードが上がった」と成長を実感。香川監督も「秋からこんなに良くなるとは思わなかった。背が伸びて、腰回りも大きくなった」と目を細める。

 センバツ初勝利を目指す初戦に向け、調整は順調に進んでいる。「甲子園のマウンドに立ててうれしいけど、勝てばもっとうれしいと思う。勝ち続けたい」。2年生の大黒柱は力強く誓った。

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