高知狙う…明徳とセンバツ決勝対決 “サプライズ選出”から5年前の4強超えなるか

 「選抜高校野球」(3月23日開幕、甲子園球場)

 5年ぶり18回目のセンバツ出場が決定した高知。昨秋の四国大会は準々決勝で敗れたが、県内の宿敵・明徳義塾が勝ち取った「神宮枠」の恩恵と、粘り強い戦いぶりが評価されて四国の4校目に選出された。ナインの目標は5年前の「4強」を超えること。そして初の同時出場となる明徳義塾との決勝対決を夢見ている。

 “サプライズ選出”の興奮はすでに去り、グラウンドにはセンバツに向けて課題克服に取り組むナインの気迫と緊張感が充満している。和田恋(巨人)らを擁して4強入りした13年春以来、5年ぶりの聖地。島田達二監督の意気込みも熱い。

 「ぎりぎりで選ばれたけど、出るからには勝たないといけない。目標は明徳と決勝で戦うこと。そこまで一つ一つ勝ち上がりたい」

 昨秋の四国大会は準々決勝で敗退。センバツ出場は絶望視されていたが、直後の明治神宮大会で明徳義塾が優勝したことで状況が変わった。当初「3」だった四国の出場枠は、「神宮枠」が加わり「4」に増加。そしてその4校目に、四国大会4強の高松商(香川)ではなく、8強の高知が選ばれた。英明戦などで見せた粘り強い戦いぶりが評価された。

 高知県勢のセンバツ2校出場は3年連続9回目となるが、明徳義塾と高知の同時出場は初めてだ。

 明徳義塾には昨秋の県大会決勝で1-5で敗れたが、新チーム結成直後の県新人戦決勝では12-8で勝っている。これまで県大会で幾度となく死闘を繰り広げてきたライバル校。主将の島内優成捕手(2年)も「全国のトップに立った明徳と甲子園で対戦したい」と直接対決を夢見る。

 今年のチームは「例年に比べ、秋の段階では打撃が良かった」と島田監督。3番・西村唯人内野手(1年)、4番・辻海星内野手(2年)らを中心に打線は振りが鋭い。その打力に機動力を加えることが冬場のテーマ。「甲子園の投手からはそんなに打てない。少ないヒットで点を取るために、足で揺さぶりをかけたい」と指揮官は語り、走塁技術や判断力を向上させるトレーニングに多くの時間を割いている。

 守りはエース右腕・中屋友那投手(2年)が中心。高知中時代にU-15日本代表入りの経験があり、130キロ台中盤のキレのある直球と得意のカットボールなどをコーナーに投げ分ける。その制球力を武器に、昨秋は防御率0・72と抜群の安定感を誇った。冬場は筋力トレで上半身を中心に鍛え、「直球のスピードと質が上がった」と胸を張る。

 最後まであきらめない粘り強さがもたらしたセンバツ切符。残り1カ月半で実戦的な練習を積み重ね、大会本番に備える。「5年前に4強入りした先輩たちを超えたい」と島内主将。宿敵・明徳と刺激し合いながら快進撃を狙う。

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