日本ハム一筋20年…守備職人・飯山、最後のアウトを自らさばき有終

試合後の引退セレモニーで、あいさつをする日本ハム・飯山=札幌ドーム
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 「日本ハム10-5オリックス」(3日、札幌ドーム)

 日本ハム一筋20年。守備の職人としてチームを支え続けてきた飯山裕志内野手(38)の引退試合となった。八回の守備から出場し、最後の打席は左飛に倒れたが、九回の守備では2死の場面でゴロが飯山の元へ。これをさばき、守備職人らしくプロ生活を締めくくった。

 九回2死。感無量の面持ちでプロ最後の瞬間を迎えようとしていた飯山へ、高く弾んだゴロが飛んだ。丁寧に捕球し、軽快に一塁へ送球。自分の手で、20年間のキャリアにピリオドを打った。

 引退セレモニーでは、球団、球団職員、球場関係者、ファンと、さまざまな立場の人に、丁寧に思いを告げていった。「入団当初を振り返ると、まさか自分がこのような場に立てるとは思ってもいませんでした。同じ内野手で偉大な先輩、田中幸雄さん、金子誠さん、お二人を超えるには長くプレーするしかないと思い、やってきました」と20年間を振り、続けた。

 「現役を退いてもなお、2人の壁は高かったです。勝手に目標にし、ライバル視していただけですが、完敗です!しかし、大した成績も残せず、ここまでやってこれました。ファイターズというチーム、スタッフ、仲間でなければここまでできなかったと思います。本当にありがとうございました」

 家族への思いもあふれた。「今日、鹿児島から駆けつけてくれた両親。母は僕を丈夫な体に産んでくれました。父は僕の心を強くしてくれました。そして、長いファーム時代から一番の理解者で、僕を励まし背中を押してくれた妻、そこにいるだけで僕に力をくれた子供たち。本当に助けられました。ありがとう!」。札幌ドームには両親も妻子も駆けつけ、勇姿を見届けた。

 「飯山裕志はプロ野球選手を辞めます。しかし、野球という素晴らしいスポーツは一生辞めることはないと思います。全国のファイターズファンの皆さん、どうかこれからもファイターズの応援をよろしくお願いします」とこれからも野球人として生きていくことを誓った。札幌ドームには登場曲の長渕剛「勇次」が鳴り響いていた。

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