済美、4年ぶり感激星 強豪復活だ!

 「全国高校野球選手権・1回戦、済美10-4東筑」(8日、甲子園球場)

 甲子園で熱戦が開幕し、済美が東筑を下し、4年ぶりの勝利をつかんだ。五回に7番・橋本圭介捕手(3年)が逆転3ラン。六回には3番・亀岡京平内野手(3年)がダメ押し2ランを放つなど強力打線が力を発揮。14年に1年間の対外試合禁止処分や上甲正典元監督(享年67)の急逝など、苦難を経験した強豪が復活を印象づけた。

 強打の済美が聖地に帰ってきた。2-4の五回、1点を返し、なおも2死一、三塁のチャンスで7番・橋本が左翼席へ逆転3ラン。さらに六回には3番・亀岡が推定130メートルの特大2ランを右中間席へ叩き込んだ。

 4年ぶりの勝利を決定づけた2発のアーチ。夏の甲子園通算1500号の記念弾でもあった橋本が「最高です」と胸を張れば、亀岡も「今までで一番飛んだ」と笑顔。四回裏に激しい降雨で1時間15分にわたり、試合が中断したが、済美打線は再開後に猛威をふるい、計10安打で10点を奪った。

 苦難を乗り越え、強豪は復活した。安楽智大投手(現楽天)を擁して13年センバツで準優勝した後、翌14年8月に部内でいじめが発覚。1年間の対外試合禁止処分を受けた。同年9月2日には上甲正典監督(享年67)が胆管がんで急逝。野球部は大きなショックに揺れた。

 その激動の直後に入学したのが現在の3年生だ。不祥事発覚の後、野球部を取り巻く環境は大きく変化した。部員の「心のゆとり」を考慮して、週に一度の休養日を設定。練習時間は約半分に減った。

 それでも変わらなかったものがある。上甲元監督が育てた「攻撃野球」の伝統だ。昨年8月に就任した中矢太監督(43)は、創部3年目で04年センバツを制したチームのような、強力打線の復活を目指した。ナインは重さ1・1キロのバットを毎日1000回以上振り、徹底的な食トレと筋トレでパワーを身につけた。

 努力が実った一勝に「上甲さんも喜んでくれていると思う」と中矢監督。橋本は「済美は打ち勝つ野球。次も校歌を歌いたい」と誓った。快音を連ね、もっともっと上まで勝ち進む。

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