早実、つなぎの清宮で4強 史上最多107号はお預け

 「高校野球西東京大会・準々決勝、早実5-1日本学園」(25日、神宮球場)

 今春センバツ出場の早実が快勝し、2年ぶりの準決勝進出を決めた。清宮幸太郎内野手(3年)は2打数1安打で、公式戦9試合連続アーチはならず。史上最多に並ぶとされる高校通算107号本塁打は次戦に持ち越しとなったが「しっかりボールを見られていたので、悪くない」とうなずいた。

 走者を置いた最初の2打席は、ともに一度もバットを振らず四球。ストライクは9球中1球だけの状況でしっかりと我慢し、初回は先制点をお膳立てした。四回無死では外角直球を二塁打。痛烈に左中間を破った。

 “つなぐ意識”が、頂点へのキーワードだ。最近になって、西東京大会を制した2年前の映像を久々に視聴。主将の加藤(現早大)が優勝インタビューで「みんなが後ろにつなぐ気持ちを」と繰り返す姿に「やっぱり(甲子園に)出るにはそれが必要かな」と重要性を再認識していた。なかなか勝負してもらえない中、率先して範を示してみせた。

 七回無死一塁の守備では、バントに対して猛然とチャージして併殺に。ピンチの芽を摘んだ。打線は7安打5得点。つなぎと守りでもぎ取った白星に「これも新しいウチのスタイルかな」と手応えをにじませた。

 昨年敗れた神宮での準々決勝を突破し、自身3度目の聖地まであと2勝。23日には同じ系属校の早稲田佐賀も甲子園初出場を決めた。「早稲田の風が吹いているなというか、しっかりその風に乗れれば」と清宮。本塁打記録への注目を受け止めつつ、まずは大目標の達成に集中する。

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