ソフトB・松坂7回無安打無失点「最後の最後でいい形」 でも開幕2軍決定 

 「オープン戦、ソフトバンク1-0広島」(25日、ヤフオクドーム)

 右肩手術からの完全復活を期すソフトバンク・松坂大輔投手(36)が圧巻の投球を披露した。7回を無安打無失点で、五十嵐、サファテとの3投手によるノーヒットノーランも達成。松坂は試合後、2軍合流が決まり逆転開幕ローテ入りはならなかったものの、チームにとって怪物の快投は何よりの朗報となった。

 今、持てる力は全て出し切った。マウンドを降りた松坂が笑顔を浮かべた。7回を無安打無失点。「最後の最後でいい形、内容が出て良かった」。剛速球で圧倒するのではなく、打たせて取る新スタイルに光が差した。

 ノーワインドアップからテンポよく、ツーシームやカットボールを駆使した。最速は142キロで、102球のうち140キロ台はわずか6球。それでも凡打の山を築いた。

 野手の好守にも助けられたが、五回2死のペーニャから回をまたいで4者連続三振。左打者の外角から切り込む「バックドア」も効果を発揮した。

 「自分の中ではずっとこういう形でやってきたいと思っていた。最後の最後に表に出た」。右内転筋の張りで緊急降板した18日の西武戦で手応えはつかんでいたが、新しい松坂への“変身”が実を結んだ。

 工藤監督も「ここまでくるのに時間はかかったけど、これからへの期待をさせてくれた」。ただアピールが遅すぎた。試合後、開幕ローテからは外れることを通告され、摂津とともに2軍調整が決定。松坂は「残念だけど、オープン戦残り2試合で開幕ローテが決まっていないわけがない。継続していく。それしかないですね」。今度は満開の花を咲かせる。

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