侍・菅野、米の内角エグる!「ぶつけてもいい」と決死の覚悟

 WBC日本代表「侍ジャパン」が20日(日本時間21日)、準決勝・米国戦へ向けてロサンゼルスのドジャースタジアムで前日練習を行った。先発する菅野智之投手(27)=巨人=は、2大会ぶりの決勝進出へ、厳しく内角をえぐり強力打線を抑え込む決意を示した。伯父で第2回大会で日本を連覇に導いた原辰徳元監督(58)からも激励されたエースが、決死の覚悟で日米決戦に臨む。

 決勝進出を懸けた生きるか死ぬかの戦いへ-。先発として菅野がそのマウンドに上がる。相手はメジャーリーガー。それでもひるまずに、強気の投球で勝利への筋道を立てる。

 「(内角を)ガンガン攻めていきたいなと思います。ホームランを打たれるぐらいなら、デッドボールでぶつけてもいいぐらいの覚悟を持ってやっていきたい」

 本塁打、打点の2年連続2冠王・アレナドや昨季29本塁打のA・ジョーンズ…。メジャーでも結果を残してきた精鋭たちが目の前に立ちふさがるが、逃げはしない。むしろ「手が伸びるところ(外角)は強いと思う。いかに窮屈に見せるかというところだと思う」と、どれだけ厳しく内角を突けるかが勝負の鍵を握ると分析する。

 右打者にはワンシーム、左打者にはカットボールなど、それぞれ内角をえぐる球が菅野にはある。19日(日本時間20日)のブルペンでは、打席にスタッフを立たせ、直球を含めて何度もインサイドを突いて決戦に備えた。

 16日の渡米前、小久保監督から羽田空港で直接、準決勝先発を伝えられた。前回14日の2次リーグ・キューバ戦では4回4失点と不本意な結果に終わっており、「リベンジのチャンスを与えてもらい、うれしく思います」と燃えている。

 この日はキャッチボールや遠投などで調整。練習には、09年の第2回WBCで2大会連続世界一に導いた伯父の原元監督も訪れ、ケージ裏で右肩を2度たたかれ「腕がちぎれてもいいから投げろ」と激励された。菅野は「ちぎれないように頑張ります」と笑顔で話すが、その柔和な表情に覚悟を決めた侍の矜持(きょうじ)がにじむ。

 この日のロサンゼルスの最高気温は16・7度で、19日までの合宿地・アリゾナより20度ほど低かった。それでも「気にはならない。若干湿気があるのでボールは滑らない」と頼もしい言葉を口にする。「やれることはやってきました。日本のファンの思いを背負って投げたい」。エースが役割を果たし、決勝への切符を手繰り寄せる。

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