侍・鈴木が飛ばしたバットがイスラエル代表を直撃 大西コーチがブーイング浴びる

広島・鈴木のスタンドまで飛んできたバットを投げ返すWBCイスラエル代表のアレックス・カッツ=グレンデール
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「WBC・練習試合、ドジャース3-2日本」(19日、グレンデール)

 21日(22日)の準決勝で米国代表と対戦する日本代表は、ドジャースとの練習試合で九回逆転サヨナラ負けを喫した。2日連続の登板となった松井(楽天)が1点リードの九回に2四球で2死一、二塁とし、右越え2点適時打を浴びた。

 球場全体がどよめいた。侍ジャパンの二回の攻撃。フルスイングした鈴木(広島)の両手から放たれたバットは宙を舞い、三塁側内野席最前列に飛び込んだ。

 バットをつかんだ若い男性。すかさず反応したのは、侍ジャパンの大西三塁ベースコーチだ。客席の方へ歩み寄り、バット返却を求めるジェスチャー。場内係員を通してバットが同コーチに手渡されると、三塁側席を中心に大きな不満の声が上がった。

 メジャーでは客席まで達したバットはそのままプレゼントされるのが暗黙のルール。しかし、渡米後2試合目の同コーチが知っているはずがない。

 「誰にブーイングしてんねん?と思ったら俺やんけ!」

 思わぬ、“メジャーの洗礼”を浴びた大西コーチは言う。

 「日本の風習ではスタンドに入ったバットを(観客に)あげることはないから。悪気があって取りに行ったわけではないんで。彼にはそれを伝えてほしい」

 結局、同コーチが取り返したバットは試合中盤で最初にキャッチした男性にプレゼント。一転、客席からは拍手と歓声を受けた同コーチは「いい経験になったわ」と言って安どの表情を見せた。

 話はこれで終わらない。鈴木のバットをゲットした男性。実は、ホワイトソックス傘下のマイナー投手で、WBCイスラエル代表のアレックス・カッツだった。東京ドームで行われた15日の2次リーグ・日本戦では六回途中から登板し、青木には死球を与えたが、筒香を空振り三振に仕留めている。

 試合途中で球場を離れたが、自身のツイッターでバットを手にした写真とともに「なんて奇遇なんだ?」などの文章をつづっていた。

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