巨人・坂本逆転V弾!意Gの広島マツダ胴上げ阻止
「阪神1-3巨人」(8日、甲子園球場)
浜風にあおられた白球が、G党の待つ左翼席へ吸い込まれた。八回、1死一、二塁。巨人の代打・坂本勇人内野手が逆転の21号3ラン。目前に迫っていた広島の本拠地胴上げを阻み、チームを3連勝に導いた。ヒーローは「最高の結果。風もあって、入って良かった」とはにかんだ。
一回、1死満塁の好機で村田が痛恨の二ゴロ併殺。その後は青柳の前に打線が沈黙し、二回から七回までは無安打に抑え込まれていた。坂本は自打球を受けた左膝内側の状態が完治せず、ベンチスタート。終盤の代打に備え、ベンチ裏で集中力を高めていた。
八回の好機で満を持して登場。代わったばかりの藤川にカウント2-2と追い込まれたが、5球目のフォークに食らいついた。執念の一打は、自身初の代打弾となった。
聖地の電光掲示板で他球場の途中経過が流れるたびに、ざわつく聖地。その“空気”は甲子園にも届いていたが、坂本は「(途中経過は)知らなかった。僕らは広島どうこうより勝っていくしかないので」と、無我夢中のひと振りを強調した。
前カードまで1勝9敗と失速していたが、痛快の3連勝。9勝1分けと、甲子園での“無敗記録”も更新した。高橋監督は「ひと振りで決めた。こういうところで、何とかしてくれるのは力のある証拠」と、頼もしい主将をたたえた。