楽天オコエ、東北連敗11で止めた

 「交流戦、楽天5-1ヤクルト」(7日、郡山開成山野球場)

 東北の地に3年ぶりに笑顔をもたらしたのは、ルーキーだった。楽天のドラフト1位・オコエ瑠偉外野手(関東第一)が2点適時三塁打の大仕事だ。2013年8月20日・日本ハム戦(山形)から仙台を除く東北での主催試合で続いていた連敗は、11でストップ。同年7月30日・西武戦(盛岡)以来の白星を運んできた。

 「何も言えねえっす!」。初めてのお立ち台で絶叫した。「チャンスだったので、何とか気持ちで1本、と思って打ちました」。二回、1点を先制してなお2死二、三塁。外角のスライダーを迷わず右中間へと運び走者2人を迎え入れた。

 だがオコエの凄みはここからだ。打球が右中間を転々とする間に、大きなストライドで加速。一気に三塁を陥れた。この快足に梨田監督も「土を蹴っているという感じはない。地面より水面を滑っているような感じだね」と、独特の表現で脱帽した。

 5月29日に1軍再昇格して以降、6試合に先発出場。池山打撃コーチは「(相手投手が)右、左は関係ない。どんどん使っていく」とルーキーに期待を込める。オコエも「2軍である程度の自信をつけてきた。前とは違って甘い気持ちは持っているつもりはない」と定位置奪取へ意気込む。縁あって入団した東北楽天。「チーム東北、勝ちました」。オコエが「チーム福島」と書かれたタオルを掲げると、万雷の歓声が降り注いだ。

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