オコエ初H&初マルチ 記念球は実家へ

 「交流戦、楽天9-1阪神」(31日、コボスタ宮城)

 待望のプロ初安打に、杜の都が揺れた。楽天ドラフト1位・オコエ瑠偉外野手(関東第一)が、正真正銘の第一歩を踏み出した。「初ヒットの瞬間は忘れられないと思います。この気持ちを忘れないように頑張っていきたい」。スーパールーキーも、このときばかりは18歳らしい笑顔を弾ませた。

 計13打席目で初めて灯したHランプ。「この打席数の中で1本打てていなかったことが、気持ちの中でひとつ引っかかっていた。でも、それが解消された」。七回1死一、二塁。榎田の投じた133キロの低めシュートにアジャスト。4月14日に2軍降格後、低めの変化球へ対応するため、グリップの位置をやや下げて、アッパースイング気味に改造したフォームが奏功した。

 記念すべき初安打のボールは、手元へ戻ってきた。「ドデカい段ボールの中にそのボールだけを入れて、実家へ贈りたいと思います」。その心は、「初ヒットのボールには、大きな箱と同じだけの重みがあるので」とオコエ。天真らんまんなルーキーが見せた神妙な表情が、刻んだ一打の大きさを物語った。

 マルチ安打もマークし、梨田監督は「右の秋山にも対応できていたね。これから出場機会は増えていくと思います」と評価。1日・阪神戦は右サイドの青柳だが、連日のスタメン出場が濃厚だ。

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