長田 被災地の思いつなぐ甲子園ラン

 阪神・淡路大震災から21年目の17日、今春センバツの21世紀枠近畿地区候補に選出されている兵庫・長田高校は、震災モニュメントがある神戸市中央区の東遊園地から甲子園球場までランニングを行い、当時に思いをはせた。

 21年前を知らない長田高校の球児たちが懸命に甲子園を目指した。あの日、高速道路の高架が倒壊してしまった国道43号線を激走。約18キロの道のりを選手32人全員が脱落することなく走破した。

 今秋のドラフト候補にも上がるエースで4番の園田凉輔投手(2年)は「普通に勉強ができて、普通に野球ができることは本当にありがたい」と充実の汗をぬぐう。例年は東遊園地から須磨海岸へのランニングが恒例だったが、21世紀枠の近畿地区代表となったことで目的地を甲子園へ。永井伸哉監督(43)は「震災のことをもっと深く実感してほしかった。生まれる前のことですから。神戸、長田という町の代表としても推薦されていると思うので」と説明する。

 震災で長田区は大きな被害に見舞われた。同校グラウンドは多数の地割れが発生して使用不能となり、野球部員は避難所となった校舎で被災者の生活を手伝っていたという記録が残る。

 そんな資料に触れ、防災教育を育んできた長田ナイン。絶対に風化させてはいけない記憶は、次世代の若者へと受け継がれている。

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