ソフト劇的7連勝で球団最速M38点灯
「ソフトバンク4-3日本ハム」(5日、ヤフオク)
昨年の日本一軍団の頭上に、連覇を色濃く告げる数字が光った。同点の延長十一回1死二塁。代打・本多が、フルカウントからのフォークを巧みなバットコントロールで拾った。右前に弾んだ打球。二走・中村晃が歓喜の生還。ソフトバンクに今季7度目のサヨナラ勝ちでマジックナンバー「38」が点灯した。
グラウンドに広がる歓喜の輪。まるで優勝したかのような大騒ぎだ。その中心で右足首の故障に苦しんだ副主将の笑顔が咲いた。苦悩の日々を忘れさせる快感が久々に体を駆け巡った。
「正直緊張しすぎて覚えてないですね。どうにか僕で決めたいという思いはありましたけど。本当に自分が打ったのかと頭が真っ白になりました。まだ38ありますからね。3連勝するために、あしたも全員で頑張ります」
大歓声に包まれたヒーローインタビュー。89年の福岡移転後、球団史上最速で優勝マジックを点灯させたヒーローを工藤監督も「すごいね。言葉にならないね。あの集中力は並じゃない」とたたえた。
破竹の7連勝で、2位・日本ハムとのゲーム差は今季最大の10・5。もう視界を遮るものはない。一気に突っ走り、チャンピオンフラッグをつかみ取る。
