54年目の悲願 皇学館大が初勝利
「全日本大学野球選手権・1回戦、皇学館大1-0福井工大」(9日、神宮)
皇学館大が初陣を見事な勝利で飾った。エース右腕・浜岡健士投手(4年・三重)が、カットボールを軸に1点を守り抜いて4安打完封。「創部54年目で初めて出ての1勝。素直にうれしい」と、笑顔がはじけた。
伊勢神宮のお膝元にある神道系の大学。「神宮から神宮へ」を合言葉に、大学野球の聖地を目指してきた。部に専用グラウンドはなく、市営球場を借りて練習できるのは平日夕方の2、3時間。大学内のテニスコート跡地にブルペンを作るなど、限られた環境下で地道に力を付けた。
部員のほとんどは一般受験で入学。浜岡も高校では3年間ベンチ外だった。就任8年目の森本進監督(56)は「そういう子たちが活躍してくれてうれしい。選手に感謝したい」と、喜びをかみしめた。