ソフトバンク大隣“また”劇勝呼ぶ力投

 「パCSファイナルS第1戦、ソフトバンク3-2日本ハム」(15日、ヤフオク)

 逆転サヨナラ勝ちの瞬間、ベンチで見守っていたソフトバンク・大隣は顔をくしゃくしゃにしてグラウンドに飛び出した。「何よりも、勝ったことが一番。報われた」。ホッとしたように心の緊張を解いた。

 先発して6回無失点と大役を果たしたシーズン最終戦で優勝。その3日後、練習を再開した5日。秋山監督に「頼むぞ」とCS初戦の登板を伝えられた。当然、辞任に傾いていた心中など、うかがいしれなかった。「監督の言葉で変われた部分はある。いろんなことを教わり、自分の投球をつかめるようになった」。ここで負けるわけにはいかなかった。

 逆転されても必死で耐え、7回2/3を2失点。「日本一になりたい。その思いはより強くなった」。次の出番は日本シリーズが濃厚。感謝の舞台が巡ってくることを信じて、爪を研ぐ。

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