西武・森3戦連発!清原、ゴジラ超えた

 「西武8‐8日本ハム」(16日、西武ド)

 球史に残る放物線に西武ドームがまた揺れた。松井も、清原もできなかった高卒ルーキーの3試合連続本塁打だ。しかも逆方向の左翼席へたたき込んだ1号、引っ張った右翼席への2号に続き、今度はバックスクリーンへ。7‐8と勝ち越された延長十回、代打で登場し、3夜連続アーチで淡々とホームに向かう西武・森を、ファン、チームメートは大騒ぎで迎えた。

 「真っすぐだけに合わせて思い切りいった。3本目が出るとは…。(左翼席、右翼席に続いてバックスクリーンへの本塁打は)コースに逆らわず、打ち分けられている結果なのでうれしい」

 笑顔で汗を拭った19歳はこの日、捕手としての実戦経験を積むため、東北学院大との2軍の練習試合に出場した西武第二球場からナイターに駆けつけた。代打で待機し、増井が投じた高めの151キロをはじき返した。これまでと同じ思い切りのよさとスイングスピードで仕留めた。

 どんな場面でも自己を見失わず、自分の打撃を貫く身長170センチのルーキーに、田辺監督代行は「末恐ろしいというか…。3本とも打ち分け、すごいとしか言いようがない」と苦笑いを浮かべたほどだ。17日に先発する日本ハムの大谷には、大阪桐蔭2年の時のセンバツで安打を浴びせており「高校時代とは違うが(森の起用を)考えたい」と続けた。

 バット、さらに代打の後は捕手でチームの引き分けに貢献。ただ「好きに打て」と送り出された延長十二回無死一、二塁のサヨナラ機に二ゴロに倒れた打撃を反省した。「一時的で終わらないようにしないと。打った後の打席を大切に、満足せずにやっていきたい」。森は口元を引き締めた。

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