ハム大谷に10勝の壁「全然ダメ」

 「西武3-3日本ハム」(17日、西武ド)

 プロ初の10勝を懸けて上がった日本ハム・大谷に、また勝ち星がつかなかった。7回を4安打3失点。プロ最多149球の力投で踏ん張ったが、チームは2試合連続の引き分け。7月16日に9勝目を挙げ王手をかけてから4度目の挑戦もはね返された。

 試合後は「全然、ダメでした。話にならないです。ただ単に甘い球を打ち損じてくれただけ」。勝ち星がつかなかったことより、自分の投球ができなかったことへの腹立ちをあらわにした。

 ただ、状態は悪いなりに大崩れしないのが成長の証だ。初回、中村に先制3ランを被弾。二回以降は立て直した。同点の六回1死二塁のピンチで一気にギアを上げた。脇谷への3球目にこの日最速159キロ直球を投じた。次打者・秋山への2、4、6球目に最速タイの159キロを3球。100球を超えて以降に快速球を連発した。四球で一、二塁とされたが、渡辺を159キロで二ゴロに抑えた。

 注目の森との対決は実現しなかった。花巻東高3年時のセンバツで対戦し、3打数2安打された相手は先発出場せず。「僕には左右できないので」と苦笑い。プロ最多投球数も「七、八回は投げるのが当たり前」と疲れたそぶりを見せなかった。次こそ、5度目の正直となる、納得のいく投球でチームの10勝一番乗りを果たす。

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