木更津総合、背番号10笈川が好救援!

 「全国高校野球・2回戦、木更津総合3-1西脇工」(16日、甲子園)

 木更津総合(千葉)はエースの緊急降板を背番号10の笈川(おいかわ)が救った。2点リードの九回2死満塁。最大のピンチを一ゴロに抑えると、両手を突き上げ、満面の笑顔だ。県大会を含め今夏最長、8回2/3を投げ1失点。「最後まで投げられて本当にうれしい」と喜んだ。

 この日は初戦・上田西戦で完投したエース千葉が予定通り先発。しかし、初回先頭打者を打ち取ると、右肩の痛みにより降板。

 こんなアクシデントも「(千葉は)調子が悪かったし、最初から準備はしていた。自分の出番は来ると分かってた」と慌てることはなかった。

 後輩のエースを試合中に気づかう余裕もあった。先発の役割を果たせず、ベンチで泣いているエースに「(勝って)もう一回甲子園で投げさせてやるから」と声をかけた。帽子のつばには「恩返し」と記している背番号10が主戦で支えてきた千葉に恩返しの好投だ。

 創部初の3回戦進出。五島卓道監督(59)は「よく投げた。新たな歴史をつくってくれた」とスクランブル先発で窮地を救った背番号10を最後まで称えた。

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