大谷、二刀流で敢闘賞&シリーズMVP

 「オールスター・第3戦、全パ3-1全セ」(22日、いわき)

 規格外ルーキーが、球宴最終戦でもやってみせた。日本ハム・大谷は同点タイムリーで勝利に貢献して敢闘選手賞を獲得し、賞金100万円をゲット。さらに3試合を通じて最も活躍した選手を表彰するスカイアクティブテクノロジー賞にも選ばれ、高級車も手に入れた。東日本大震災からの復興に進む東北の地に、バットで夢と希望を届けた。

 1点を追う八回1死三塁。日本ハムの先輩、陽岱鋼の右越え二塁打から生まれた好機で、打席が回ってきた。七回から右翼の守備に入っていた大谷だが、不思議とチャンスで打席が巡ってくる。

 山本哲の直球勝負に、カウント2‐2から内側の143キロ速球を、長い腕をたたんで強振した。最後は右手一本で前進守備の二遊間を抜いた。「前進守備じゃなければ二ゴロだったかも。内角球をうまくさばけて良かったです」と振り返った。

 ファン投票で選出された初めての球宴は、期待にたがわぬ活躍だった。札幌ドームでの第1戦では、「二刀流劇場」を披露し、第2戦では「1番右翼」でフル出場し、球宴初安打を放った。そして第3戦はテレビ中継にも出て、五回には三塁ベースコーチを務め、そして1打席で結果を出した。

 岩手県出身だけに、東北支援には前向き。今回の賞金の寄付も「親と相談します」と話した。規格外ルーキーは、初の球宴でも、最後まで主役だった。

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