「ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２５、ソフトバンク１－２阪神」（２５日、みずほペイペイドーム）

　がっぷり四つに組んだ接戦を逆転で制した阪神・藤川監督は試合後、グラウンド上での勝利監督インタビューで「面白い野球でしたね」と第一声を発した。

　この日は戦前にキーマンに指名した上位打線で六回に逆転。近本、中野で無死二、三塁の好機をつくると、森下の遊ゴロ、佐藤輝の適時二塁打で２－１と試合をひっくり返した。藤川監督は「彼らの打撃で得点できたことは、タイガースにとって明日以降にも非常に大きくつながる」と手応えを口にした。

　投手陣は３投手の継投で強力打線に初回の１点しか与えなかった。先発の村上に七回まで任せると、八回に及川、石井の自慢のリリーフ陣を投入。石井は九回も続投し、安打と打撃妨害で２死一、二塁のピンチこそ背負ったが、最後は柳町を中飛に打ち取ってセーブを挙げた。

　石井の回またぎについて藤川監督は「何の意味があるのか分からないですけど…。それだけのゲームだったと。彼がよくやってくれてる」と説明。「また明日から普通にやりますから。それが良しとか悪しとかはない。そういう風な野球をするため」と続けた。

　この日は今年のレギュラーシーズンで先発出場が４試合しかなかった島田を「６番・左翼」でスタメン起用した。島田は１点を追う五回、先頭で俊足を生かして二塁内野安打をマーク。二盗も決めた。守備では八回に先頭・柳町の左翼左を破ろうかという強い打球を好捕。攻守に持ち味を発揮した島田について藤川監督は「良い活躍だったんじゃないでしょうか」と評価した。