阪神・安藤投手チーフコーチ「リリーフで勝つ」球児魂継承 明かした「監督のすごいところ」2軍選手まで

 阪神を2年ぶりのリーグ優勝へ導いた藤川監督を支えた首脳陣も、さまざまな思いを抱いてシーズンを戦った。コーチが今季を振り返る「2年ぶりV奪還 コーチに聞く」。安藤投手チーフコーチ(47)はブルペン陣が“球児魂”を受け継いで奮闘していたことを明かし、飛躍を遂げた石井、及川についても語った。さらに、ファームの選手まで細かくチェックしていた藤川監督のすごさも明かした。

  ◇  ◇

 今季も虎の投手陣は最強だった。チーム防御率は2・21。安定感が光り、2年ぶりのリーグ優勝を導いた。安藤投手チーフコーチは、「想像通りかなと思いますし、想像以上の働きをしてくれた選手もいます」と振り返る。

 先発陣はもちろん、鉄壁のブルペン陣もチームを支えた。「(石井)大智や岩崎はある程度『やってくれるだろうな』という計算はあった」。岩崎は5年連続50試合に登板し、ブルペンリーダーとしても役割を果たした。石井は頭部に打球が直撃し離脱もあったが、日本記録となる50試合連続無失点に、球団記録となる49イニング連続無失点を達成。史上初となる防御率0・1点台で、シーズンを終える無双ぶりだった。

 もう一人、今季のブルペン陣を語る上で欠かせないのが及川だ。勝ちパターンに定着し、フル回転。両リーグトップの66試合に登板し、防御率0・87と安定感抜群だった。NPB新記録となる18試合連続ホールドもマークし、藤川監督の記録を超えた。「及川は大きな一つの戦力のピースとして、リリーフでハマってくれた」と安藤コーチも絶賛する大飛躍だった。

 藤川監督は「ブルペンは(チームの)心臓ですからね」と中継ぎ陣の重要性を口にしてきた。現役時代もともにした安藤コーチは「『リリーフで勝つ』ということは、監督も現役の時から思っていたことだと思う」と話した上で、「『リリーフで勝つ』みたいなことを岩崎とかが言ってくれたりしているし、受け継いでくれている」と“球児魂”が継承されていることを明かした。

 ファームの若手にも藤川監督は経験を積ませた。特に印象的だったのがルーキーの工藤と早川。育成から支配下に押し上げ、1軍のマウンドに立たせた。「常にファームのビデオをチェックしたりしているのが監督のすごいところ。寝ているのかな?というくらい」と安藤コーチ。優勝へも大詰めとなった8月27日・DeNA戦(横浜)では早川をプロ初先発させた。

 「若い選手を呼ぶ時には、ただ何となく呼んでいるのではなく、しっかり根拠があって呼んでいる」と安藤コーチが話すように、普段からくまなくチェックしているからこその判断だった。早川は5回2安打無失点でプロ初勝利。チームの将来を見据えても大きな意味のある一年となった。

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