阪神・大山 史上182人目通算150号「ありがたい」今季7度目の猛打賞 出塁率・362でトップに
「阪神3-5中日」(27日、甲子園球場)
阪神の大山悠輔内野手(30)が史上182人目となる通算150本塁打を達成した。0-4の七回2死一、二塁から右翼席へ13号3ランを放った。3安打1四球で4度出塁し、出塁率・362でトップに躍り出た。最多安打を争う近本光司外野手(30)は今季14度目の猛打賞で158安打。トップの小園(広島)と岡林(中日)に1差とした。チームは競り負け、対中日戦は12勝12敗となり、28日の最終戦に勝ち越しを懸ける。
グングンと伸びる白球に、スタンドがどよめく。フェンスを越え、一塁塁審が右手を回すと、大歓声に変わった。プロ通算150号。大山は記念のボードを手にファンへ深々と頭を下げた。「すごいうれしいですし、ありがたいです」。節目の一本を聖地で放った。
意地の一発だった。0-4で迎えた七回、2死一、二塁の好機。追い込まれながらも藤嶋の直球に食らいついた。右翼ポール際への13号3ラン。劣勢の展開に盛り上がりを欠いていた虎党が沸き上がった。「アプローチの仕方や、準備していたものが出たので良かった」。王者としての粘りを大山が体現した。
9年目の今季は5番として森下、佐藤輝と2人の後輩の後を打つ。成績を残すことはもちろんだが、後ろでどっしり構えるためにもケガには気をつけた。「1年間試合に出るというところはやりたい。危機感もありますし、いい意味でプレッシャーもありますね」。自らの役割を理解し、チームにとって何がベストかを常に考えていた。
脚のコンディションが思わしくないこともあったが、打撃フォームに変化を加えることで負担を減らした。離脱せず試合に出続けることで、後輩たちを、打線を支えた。
2点を追う九回には2死一塁の場面で、相手守護神の松山から二塁打を放った。今季7度目の猛打賞に、記念すべき一本も出るなど躍動したが「勝ってこそなので。悔しい」と、チームの敗戦に笑顔はなかった。
1四球を含む4度出塁し、出塁率・362に上昇。2年ぶりの最高出塁率のタイトル獲得へ、小園(広島)を僅差で上回った。直近5試合で打率・400、2本塁打とポストシーズンに向けても、状態は上がっている。ただ「CSとシーズンでは違う戦い方になる」と分けて考える。「(レギュラーシーズンは)あと2試合しかないので、チーム全員で共有しながら、しっかり準備したい」。大山は一つ一つのプレーを大事にしながら、勝利のために全力を尽くしていく。
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