阪神・佐藤輝2打席連発5打点 長嶋超え5年目通算406打点 W大台41発&104打点ペース
「阪神6-2中日」(15日、甲子園球場)
阪神・佐藤輝明内野手(26)がミスターを超えた。三回に右中間へ37号2ランを放つと、五回には左翼席へ2打席連続の38号2ラン。初回の先制適時二塁打を含めて1試合5打点の大暴れで、5年目までの通算打点を406とし、巨人・長嶋茂雄を抜き去った。自己最多を更新するシーズン96打点。敬老の日に快勝を届け、チームは2年ぶりに80勝に到達した。
約3カ月ぶりの甲子園でのデーゲーム。澄んだ青空に佐藤輝が豪快なアーチをかけた。「しっかりいいコンタクトができたと思います」。豪快な一振りで、スタンドを埋めた虎党を熱狂させた。
強烈な一発が飛び出したのは、2-1で迎えた三回だ。1死一塁から松葉の変化球を捉えた。打球速度180キロを計測した一打は、センターバックスクリーン右に飛び込む37号2ラン。シーズン94打点目とし、キャリアハイを更新した。さらにこの時点で、5年目までの通算打点を404とし、巨人・長嶋茂雄の5年目までの打点数に並んだ。
これで終わらない。4-1の五回には、2番手・近藤の直球を捉えた。左翼ポール際へ、今季初の2打席連発となる38号2ラン。23年に続き、自身2度目となる甲子園での2桁本塁打。生え抜きの左打者で、複数年2桁本塁打を記録したのは、掛布雅之以来2人目となった。
この一発で通算406打点とし、ミスターを一気に抜き去った。「ちょっと時代が違いすぎて分からないですけど、よかったんじゃないですか」と喜んだ。26歳の佐藤輝は実際にプレーを見たことはないが「偉大なプレーヤーだったんだろうなって感じますね」と存在の大きさを語った。“ミスタータイガース”に近づく男にとって、記録ずくめの一日となった。
初回にも左中間フェンス直撃の先制適時二塁打を放ち、2本塁打を含む3安打5打点と大暴れ。昨年9月に亡くなった最愛の祖父に大活躍の姿を届ける敬老の日となり「よかった」と表情を緩めた。
4番のバットが猛威を振るい、連敗を2でストップ。チームは通算7度目となるシーズン80勝に到達した。藤川監督も「天気もよかったですしね。2本とも素晴らしいホームランだった」と、たたえた。
レギュラーシーズンも残すところ11試合。キャリアハイを更新し続け、41本塁打、104打点ペースとなった。「まだ(シーズンが)もうちょっとあるので、いけるところまでいきたい」と気合十分。虎の大砲は1本、1打点と積み重ね、想像をはるかに超える活躍を見せていく。
◆41発、104打点ペース! 佐藤輝はこの日の2本塁打と5打点でシーズン41本塁打、104打点ペースに。また、今季甲子園10本塁打。甲子園でのシーズン2桁弾は13本だった2023年以来、自身2度目。球団左打者で甲子園2桁本塁打を複数年記録したのは5シーズンの金本知憲(04年=15本、05年=15本、06年=10本、07年=10本、09年=13本)以来。生え抜きだと8シーズンの掛布雅之(76年=10本、78年=14本、79年=19本、81年=11本、82年=17本、83年=15本、84年=15本、85年=17本)以来、2人目。
◆シーズン80勝到達 阪神が球団7度目となるシーズン80勝。過去6度は【1】1964年=80勝56敗4分け(1位)【2】2003年=87勝51敗2分け(1位)【3】05年=87勝54敗5分け(1位)【4】06年=84勝58敗4分け(2位)【5】08年=82勝59敗3分け(2位)【6】23年=85勝53敗5分け(1位)。球団最多勝利数は03、05年の87勝。今季残り11試合で、どれだけ勝利数を重ねられるか注目される。
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