【狩野恵輔氏の眼】阪神・佐藤輝はインコース攻めに警戒を バッテリーは内角攻めも視野に 浜風を考慮した対応が大事に
「阪神1-6DeNA」(10日、甲子園球場)
リーグ優勝した阪神がDeNAに逆転負けで連敗を喫し、15カードぶりの負け越しとなった。先発の伊藤将が6回1/3を5安打6失点で2敗目。2番に梅野、7番に井坪、8番に植田を起用した打線は初回、佐藤輝の適時二塁打で先制したが、二回以降はDeNAの先発・東を攻略できなかった。デイリースポーツ評論家の狩野恵輔氏は「CSのポイントは左打者の内角。阪神打者側と同時にバッテリーにも言える」と指摘した。
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CSでのポイントのひとつは左打者の内角かもしれない。これは阪神打者側と同時に、阪神バッテリーにも言える。ファイナルSの舞台となる甲子園の特徴は浜風。この条件を考慮に入れた打者の対応、バッテリーの配球が大事になってくる。
まず阪神打者側の視点で触れると、今季ここまで佐藤輝はデッドボールなし。36本塁打で本塁打王争い独走状態とも言える中で死球「0」の状況。このことから、他球団は『インコースの攻めが少なかったかも』と考えるかもしれない。
この日は三回に外角寄りのスライダーで空振り三振に倒れた。スイング時に体が開き気味だったことから、内角が頭にあったかもしれない。DeNAとはCSで対戦する可能性がある。前日9日の同戦では先発・ケイから内角高めで空振り三振に倒れていた。この“残像”があったのかもしれない。ポストシーズンでは、相手が厳しく内角に攻めてくる可能性を頭に置いた方がいい。
一方、バッテリー側から見ると、この日の四回に筒香に逆転3ランを打たれた。球種は真ん中高めのカットボール。左方向への打球で浜風に乗っていた。甲子園の特徴が生かされたと言える本塁打だ。配球の基本はアウトローと言われるが、打者に外角低めを遠くに感じさせるためには、内角を投げておく必要がある。内角に対する反応も見ておきたい。
今のタイガースの強みはいろいろなことを試せること。この日は梅野を2番で先発させた。連敗となったが悲観する必要はない。CSに向けてデータや選手の状態を上げるなどの材料を集めることが大事だ。
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