阪神・伊原 遠い6勝目 魔の初回また乗り越えられず6回2失点 藤川監督「いいところまで戻ってきた」

 「阪神1-2中日」(20日、京セラドーム大阪)

 次々とヒットゾーンに飛ぶ打球を目で追うしかなかった。球場内のため息を浴びながら、阪神・伊原が視線を落とす。それでも最後まで表情を変えず、懸命に腕を振った。

 「結局、今日も先制点を取られて、チームに流れを持って来られなかった。そこが今日も勝てなかった全てだと思う」

 初回だ。先頭・ブライトに中前打を浴びると、続く田中にバスターを決められて左前打。さらに岡林には左翼への適時二塁打を許す。1死後にはボスラーにも遊撃への適時内野安打を打たれ、4安打で2失点。打線の勢いを止められず、自身3試合連続の初回失点となった。

 7月31日の広島戦は初回に3失点で4回4失点。7日の中日戦は初回に1失点し4回5失点(2自責)と、どちらも5回まで持たずに交代を告げられた。「先発投手として立ち上がりは大事。そういうところは最近(失点が)続いているので。見直すところは見直して、攻めながら大胆にいきながらやっていけたら」と神妙な面持ちで振り返った。

 収穫もあった。低めに球を集める意識で二回を三者凡退に抑え、以降は踏ん張って6回7安打2失点。6回を投げきったのは、6月22日のソフトバンク戦以来、2カ月ぶり。プロ入り最多111球の熱投でドラ1の執念を見せた。

 「全て(の試合で)いつも勉強させてもらっている。今日だけではなくて、今まで投げた分も全部、次の試合に生かしていけるようにどんどん成長していかないといけない」。6敗目を喫したが、次回登板に生きる材料をつかんだ。

 藤川監督は「いいところまで戻ってきたなと思います」と納得顔。初回失点が続いても「毎回新しいゲームなので、良かったんじゃないですかね、非常にね」と左腕の成長にうなずいた。

 6月8日のオリックス戦で5勝目を挙げて以降、2カ月以上も白星が遠のいているが、「ゴロアウト、フライアウトをつなぎつなげて、とにかくゼロで抑えられるように」と伊原。パワーアップした姿で、次こそチームを勝利へ導く。

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