【西山秀二氏の眼】優勝するチームだなという戦いをした阪神 村上の投球は見事としか言いようがない

 「巨人0-3阪神」(16日、東京ドーム)

 阪神は序盤のリードを守って勝利。優勝マジックを「24」とした。打線は初回に森下が自己最多となる17号2ランを放つと、三回には大山の適時二塁打で1点を追加。先発の村上は巨人戦初完封勝利を挙げ、2年ぶりの10勝目。デイリースポーツ評論家の西山秀二氏は「阪神としては完璧な試合展開だった」と絶賛した。

  ◇  ◇

 阪神としては完璧な試合展開だった。打つべき人が打って点を取り、投げるべき人がきっちりと投げる。15日は4点リードからの逆転負け。こういった嫌な敗戦を喫した翌日というのは簡単には勝てなくて、負けてしまうとそこから連敗したりしてしまうもの。そこでこういった試合ができるところに強さを感じるし、優勝するチームだなという戦いだった。

 前カードの広島戦でも、12日に大竹が崩れて敗れた翌日に、高橋がしっかりとした投球を見せて勝っていた。この日で言えば、長嶋茂雄さんの追悼試合。巨人としては何としても勝ちたい一戦という背景もあった中で、森下と大山の打撃ももちろんだが、村上の投球は見事としか言いようがないものだった。

 ボールのスピード、キレ、変化球の精度など全てが満点で素晴らしかった。要所でいいピッチングをする投手がいるということも含めて、チームの強さも示した投球だったと思う。村上はこれで2桁勝利となったわけだが、今後もケガには気を付けて、最後までローテを守ってぜひ最多勝を狙ってもらいたい。

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